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リモートワーク化が与える組織への影響と考えるべき対応とは?

大澤経営戦略事務所@大阪
経営戦略コンサルタントの大澤です。

皆さんこんにちは!

本日は、テレワーク、リモートワーク化が与える組織への影響と考えるべき対応について記載しています。参考にしてみてください。
これまでも記載しておりましたが、新型コロナの感染拡大を背景にテレワーク・リモートワークを推進する企業が増えています。現在、テレワーク・リモートワーク環境を整備するために、各企業が様々検討していますが、それで正しいのでしょうか?充分なのでしょうか?
バーナードが提唱した組織成立の3要素をフレームワークにしてまとめました。

現在、各企業がリモートワークの環境整備に向け取り組んでいる内容と言えば、連絡手段や、会議方法、出退勤や業務管理等ですね。具体的には週次のミーティングを臨時開催したり、ZOOMを導入したり、出退勤を含め業務状況を日々エクセル表に入力させる、といった内容です。

これらを抽象化すれば、全て組織におけるコミュニケーション(情報共有)のルール化と言えるでしょう。
コロナの感染拡大から緊急事態宣言までの2ヵ月、この短い期間で大きく環境が変化したので、緊急性の高い検討事項から取り組んできたので仕方がありませんが、「組織」という観点で考えれば、コミュニケーションだけでは、まだまだ対応不足と言えるでしょう。

リモートワーク環境整備に向け組織として考えるべきこと

まず初めに組織について整理しておきます。

そもそも組織とは?

そもそも組織とは何なのでしょうか?
出退勤が管理でき、会議が出来れば組織といえるのでしょうか?
それだけで、理念やビジョンの実現が可能なのでしょうか?

改めて。「組織とは何なのか」を考えるところから始めましょう。

アメリカの経営学者、チェスター・バーナードが書いた『経営者の役割』(The Functions of the Executive)による定義では、組織とは「意識的で、計画的で、目的を持つような人々相互間の協働」であり、「意識的に調整された2人またはそれ以上の人々活動や諸力のシステム」とされています。

考えるべきこと:組織成立の3要素

また、『経営者の役割』には、前述の定義を基に、組織成立の3要素も書かれています。それはこの3つです。

  • 共通目的
    組織の目的を共有すること
  • 貢献意欲
    組織のために頑張ろうとする意欲
  • コミュニケーション
    意思を伝えたり情報交換すること

この3つが組織成立に必要な3要素とされています。

リモートワーク化に向けて考えること

いかがでしょうか?組織成立の3要素を踏まえ、前述した「週次のミーティングを臨時開催したり、ZOOMを導入したり、出退勤を含め業務状況を日々エクセル表に入力させる」などを見てみるといかがでしょうか?これらは全てコミュニケーションへの打ち手であり、共通目的や貢献意欲に対する取組ではありませんよね。貴社では共通目的や貢献意欲について打ち手はありますか?

共通目的

共通目的というと、「問題ない!営業目標とかちゃんと共有できてるから大丈夫!」とか聞こえそうですが、今年の売上目標や、今月の目標生産数は目標です。目標と目的は違いますよね。組織の共通目的は理念、ビジョン、ミッションの達成です。これらの共通目的を社内で維持、浸透するための取り組みも継続できるような対策を検討、実施しましょう。共通目的を再共有する必要性はこれまで以上に高まっています。例えば、1on1ミーティングの実施や、代表取締役からの声掛けなどがあります。

貢献意欲

テレワーク化が進むと、従業員が通勤せず、個々バラバラで業務が行われます。業務自体は進みますが、組織と個人の関係が薄くなるため、帰属意識も希薄化しやすい環境といえるでしょう。貢献意欲を高める施策として、日々の業務へ、上長からフィードバックと共に感謝の言葉を伝えるなどしてみてはいかがでしょうか?意欲的に業務を行うための仕組みづくりをしていきましょう。今年は新卒採用を打ち切りにした企業が多いため、即戦力となる中途採用市場が高まりやすいです。早めの対応を実施しておかなければ、転職など検討する従業員が増えるでしょう。

いかがでしょうか?簡単ではありますが、バーナードの3要素をフレームにしご案内致しました。
どなたかの参考になれば幸いです。

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  • この記事を書いた人

大澤 亮

中小企業診断士・経営学修士(MBA)のコンサルタントです。大阪を中心に、経営コンサルタントとして企業の経営診断からお手伝いをしております。

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